チョコレートを食べるとニキビができるということをよく耳にします。実際に、こういったご経験をもつ方もおられるのではないでしょうか。しかし、どうやらこの情報は事実とは違うようなのです。
ニキビとは毛穴に詰まった皮脂に雑菌が繁殖してできるものです。また、ストレスが溜まっていたり、体調が悪かったり、皮膚を清潔に保っていなかった時にもできるといいます。
アメリカのペンシルバニア大学の研究でも、チョコレートの摂取とニキビの悪化との関係はないと発表されています。
それではなぜ、こういった噂がまことしやかに囁かれているかというと、含まれる成分にあるのです。原材料に含まれるカカオマス、ココアバター、砂糖、粉乳などには脂肪分や糖分を多く含みます。糖分は摂取すると皮脂の分泌を促し、脂肪分も摂取するとニキビの原因になるようなイメージがあるからなのです。
当然、糖や乳脂肪分を多く含んだ食べ物を食べ過ぎてしまうと、皮脂腺から出る油分が多くなってしまい、ニキビができやすくはなってしまいますが、チョコレートを適量食したくらいではそうはなりません。
でも、実際にニキビができたという人もいます。その原因はホルモンバランスの乱れかもしれません。
特に女性は、生理前になると美肌ホルモンともいわれるエストロゲンに比べ、プロゲステロンという皮脂の分泌を促すホルモンの分泌量が多くなります。そのため、何をしてもニキビができやすくなっているのです。しかも、ホルモンバランスが乱れた生理前は、イライラしたり無性に食欲がわいたりなど、ストレスがたまって、甘いものが欲しくなったりします。そこでチョコレートの登場です。ホルモンバランスの整った普段なら大丈夫ですが、ただでさえ皮脂の分泌が盛んになっているときに、脂肪分たっぷりのチョコレートを食べるという行為がどういった結果を生むかは想像にかたくないでしょう。つまり、食べる時期が悪かったのです。
最近では、脂肪分ゼロの商品など体に優しいものも多数登場しています。カカオは体に良い成分も多く含むので、こういった商品をおいしく食べて楽しみながら健康生活をおくるのが、今時の賢い選択です。